5月13日より、ものづくり・商業・サービス高度連携促進補助金の第7次公募が開始されている。この補助金は、相次いで直面する制度変更(働き方改革や被用者保険の適用拡大、インボイス導入等)等に対応するため、中小企業・小規模事業者等が取り組む革新的サービス開発・試作品開発・生産プロセスの改善を行うための設備投資等を支援するもの。今年度は、新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け、社会経済の変化に対応したビジネスモデルへと転換するため前向きな投資を行う事業者を対象として、通常枠とは別に、補助率が高く、営業経費も補助対象とする「新特別枠」として、低感染リスク型ビジネス枠も新たに設けられている。
企業が補助金を申請する際、税理士等の専門家に支援を依頼すべきか迷うところ。成功報酬型が多いとはいえ、報酬を受給額の15%に設定する専門家もおりコストは馬鹿にならない。ただし、専門家が関与することで明らかに採択率が上がることを示すデータもある。
同補助金の申請事務局を担当する全国中小企業団体中央会が公表したデータによると、令和元年度補正予算および令和2年度補正予算における同補助金の申請件数は約30,000件だったが、そのうち専門家の支援がなかったものは51.1%。約半数は事業者自身が独力で申請を行っている。ところが、その採択率は36.2%で、7割近くが不採択となっている。一方、専門家が関与している場合の採択率を見てみると、報酬が受給額の5~10%のゾーンでは49.8%、10~15%のゾーンでは58.2%まで上昇している。補助金ありきで事業を組み立てるべきではないが、あるとなしでは資金的余裕が雲泥の差。確実に受給するためには、補助金に精通した専門家へ支援を依頼したほうが良さそうである。