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日本経済新聞が実施する日経企業年金実態調査によれば、環境や社会貢献を重視する「ESG投資」に意欲を示す企業年金が昨年より倍増したという。「ESG投資」とは、環境(environment)、社会(social)、企業統治(governance)に配慮している企業を重視する投資。2006年に国連が責任投資原則(PRI)を打ち出したことをきっかけに、新たな評価項目として関心を集めている。

日本の署名機関数はまだ62社だが、昨年、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が日本株運用にESG指数を選定したことは大きい。前述の日経調査によれば、意欲を示している企業年金は全体の23%、実際に取り組んでいるのは5%にとどまるが、この数値が伸びていく可能性は高い。

しかし、なぜ財務情報ではないESG要素が注目されているのか。大きく影響しているのは、昨今頻発している自然災害だ。予測が成り立たず、しかも社会の大きく変化させてしまう自然災害は、ビジネスにとって多大なリスクとなる。一方で、千載一遇のビジネスチャンスとなる可能性もあるため、ESG対策の有無が企業価値を左右するというわけだ。今はまだ新たなトレンドとして捉えられているが、近い将来「ESG投資はメインストリームになる」と予測する専門家が多いのもうなずける。事業電力を100%再生可能エネルギーでまかなうことを推進する国際ビジネスイニシアティブ「RE100」に加盟する企業が増え続けているのも、その表れといえよう。

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