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低解約返戻金型逓増定期保険の「契約者名義変更プラン」を使った節税手法について、前提となっている「法人定期保険契約等に係る権利の評価方法」が改正されることが明らかになった、いわゆるホワイトデー・ショック。すでに半月ほどが経過したが、各所に波紋が広がっている。「保険は節税商品として価値を失った。他に節税効果のある商品へとシフトするしかない」という叫び声も聞こえてくるが、法人保険については、養老保険ハーフタックスプラン、逆ハーフタックスプランなど退職金積み立てのための保険や、保険料が全額損金算入可能な30万円以下の商品が今後の提案の主軸となるだろう。

また、事業承継シーンへの影響を心配する声も。名義変更プランは、類似業種批准価額方式における株価引下げのツールとして活用されている。法人から個人への名義変更時には、法人が支払った保険料よりも解約返戻金額が低いため、法人側で多額の譲渡損が計上される。この仕組みを活用し、株価が下がったタイミングで株式を移転するというわけだ。仮に「解約返戻金が資産計上額の7割未満の場合は資産計上額で評価する」という改正が行われれば、こうしたスキームは成立しない。個人への資産移転と株価引下げ効果を両立できるツールは他に存在せず、貴重な手段がひとつ失われることになる。

節税商品としての保険は存在感を失いつつあるが、経営者の「節税ニーズ」に応えらえれるツールは保険に限らない。例えば、不動産特定共同事業法に基づく「小口化不動産」は、相続税対策のツールとして資産家の間で流行中。新規案件が組成されるたびに即完売する人気ぶりだ。

こうした節税商品に対しては、リスクを恐れて避ける人もいるが、リスクという点では、名義変更プランについても、そのリスクを指摘する声、改正を確実視する声は大きかった。今回の事件は、多くの資産家が“保険以外”の選択肢に目を向ける絶好の機会となるのではないだろうか。

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