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国連は5月に「COVID-19およびメンタルヘルス対策の必要性」と題した政策提言を発表。コロナ禍の影響により、メンタルヘルス上の問題の「数と深刻度」が長期的に増える可能性が高いと警告した。

7月下旬現在、日本国内で再び新規感染者が多数出ていることを踏まえると、この国連の指摘は重い。毎日顔を合わせることで変化に気づくことができたが、テレワークではそれが困難になるからだ。

では、どう対策すべきか。手っ取り早いのは、定期的にオンラインミーティングを行うこと。上司と部下が1対1で行う「1on1ミーティング」は、コミュニケーションを深められるものの、近すぎるというデメリットもある。本音を引き出すならば、「2on1」や「2on2」など複数が参加するほうが、メンタルケアという点では適している。

上司が判断するのではなく、客観的なデータを計測する方法もある。生体センサー事業を展開するWINフロンティアは、スマホのカメラで指先の皮膚の色変化から脈拍を計測し、感情やストレス、疲労、集中度を推測するアプリを開発。音声感情解析AIを開発しているEmpathは、喜怒哀楽と気分の浮き沈みをリアルタイム判定するサービスを生み出した。

こうした最先端技術が、メンタルケアにどれだけ貢献するかは未知数だ。しかし、少なくともテレワークの中で、従業員を放置せず常にフォローする姿勢を見せることにはつながる。その姿勢を折に触れて社内外に見せていくことで、従業員のエンゲージメント向上に寄与するのは間違いない。

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